2010年08月10日
リップラップステージ(RS-6102)のインプレ
スペックは以下のとおり。
●全長:6フィート10インチ
●標準自重:132g
●適合ライン:PE0.6~1.2
●適合ルアー:1.5~21g
●継数:2本
●アクション:ファースト
●パワー:ミディアム
ロッドコンセプトは、ちょっと長いのでジャクソンの公式ウェブから一部を以下に抜粋。
「このロッドを車に例えるなら、『リップラップでのチヌ』に限定された特殊な環境でのエキスパートマシンとなる。とことん感度を上げて、パワーを絞り込む。差し詰め『市販車ベースのレーシングマシン』といったところだ。一般の人が乗っている車でありながら、性能をとことん追い詰めたもの。」
要するに、リップラップ(石畳)でのチヌ釣りを想定した専用ロッドとして、「1に感度、2にパワー」を重視したロッドを作り上げたようだ。
このコンセプトって、よく考えると根魚ロッドにピッタリじゃないかということで、根魚好きな自分は前々から気になっていたけれど、あまり店頭に並ばないジャクソンのロッドを実売価格3万円前後出して買う勇気がなかったので躊躇していた。
そこへなぜかナチュラムが定価の60%引きという破格の値段で売り出していたので、試し振りをすることなく、思わず衝動買いをしたという次第

ジャクソンのロッドは以前に店頭でロックボトムステージ(LB-65L)を触って、ライトな根魚釣りに良さそうで、フィーリングも気に入ったのだけれど、1ピースというのがネックになって購入を諦めた経緯があった。
リップラップステージ(RS-6102)は推奨ウェイトが1.5-21gと幅広く、どんな性格のロッドなのか不安だったので、購入前に近所の店にあった他メーカーのチヌ用ロッド2本(ティムコ「アクアプロジェクト クロダイ 77」と、スミス「ダンシングブリーム 柔(DB-JY78)」)を触ってみた。
これらと比較すると、RS-6102は6フィート台と短いこともあり、ロッド全体がパリッと張りのある感じで、ロッドを振ってもブレがなくシャッキリしている。さらにティップ部は、ジグヘッドの操作性に長けた張りと食い込みに対応する柔軟性を併せ持っている。バット部にかけて太くなるラッパ形状の仕様は、チヌ用ロッドに求められるパワーだけでなく、感度の向上にも寄与しているとのこと。
まさに、ロッド全体の張りで感度を突き詰め、適度な柔軟性を持つティップで掛けた魚を強力なバットパワーで獲るというイメージを具現化したロッド

というわけでフィーリングとしては、自分が根魚ロッドに求めるものを全て備えており、釣運の良さを差し引いても非常に気に入っている(前回アコウをヒットさせる前から感触には満足していた)。
実釣の印象として、まずはポッパーの操作性について。R.A.POPの操作性は、さすがに今まで使っていたエギングロッド(バリアス 84M)のほうがティップを含めた全体的な張りが強かったので、ポップ音を出し易かった。しかしトータルで見た操作性は、ロッドレングスの面でもRS-6102のほうが上か。LDBガイド仕様ということで、糸絡みの心配もない

ミノーイングについては、10g以下のミノー、ジャクソン社製で言えば、とくにアスリート7S(7g)やピンテール6(6g)の操作性は、キャストからアクションまで非常に操作し易い。6-9cm程度のミノーや5g前後のジグヘッドをテクニカルに操るのに向いている感じ。飛距離は20-30mといったところか。12gのヨレヨレ ミニ68では、フルキャストは難しいが、ベリーに乗せてキャストすると40mを超える飛距離が出た。バットパワーはあるので、50-60cm程度のシーバスにも対応できるだろう。
このロッドの最大の長所は、感度を生かしたジグヘッドによるボトム攻略にある。メーカーが想定しているリップラップ(石畳)での釣りに限らず、突堤や河口などあらゆる場所でのボトム狙い(Mリグを含む)に最高の感度で応えてくれる。6'10"の操作性と相まって、ボトムを探っていて本当に楽しいロッドに巡り合えた

チヌだけでなく、強力なバットパワーを生かして根魚やフラットフィッシュにも十分対応できる(前回根に入られたのは、想定外の獲物で対応が遅れた自分のミス)。普段タモを持ち歩かない自分にとっては、魚の抜き上げにもしっかり耐えてくれる強力なバットは有り難い。
ジャクソンには以前、R.A.ShaftというR.A.POPを使うために設計されたチヌ用ロッドがあったが、以前に店頭で触った感触との比較でいえば、リップラップステージのほうが全体的に少しマイルドで、かつ感度の向上に努めたロッドという印象。
張りを強めてポッパー用に特化したロッドよりも、若干マイルドに仕上げて感度を向上させたジグヘッド用ロッドのほうが汎用性は高いので、まさに使えるロッドと言えるだろう。
さて、このロッドのもう一つの特長である伸縮式のグリップエンドについて、公式サイトではどのくらいの変化があるのか、グリップの長さを含めて不明なので、自分で調べてみた。
釣り方や好みに応じてグリップエンドの長さを変えられるのは、
ユーザーにとっては有り難い。
2つのリングで締め込む形になっている。
バット部が空洞でラッパ状になっているのは、感度を増幅するためだとか。
ロッドバランスは、セフィアCI4 C3000SDHに合わせてみたが、132gという重さが気にならないほど良好なバランス。
このロッドはテクニカルな操作と感度が求められる釣りで多用することになるだろうから、なるべく軽量リールと合わせたほうが良いだろう。

以上、長々とインプレをしてきたけれど、このロッドの売りである感度とパワーには満足している。
1つ不満点を述べるならば、アップロックのリールシートはグリップエンドの長さを調節するときに一緒に操作してしまいがちなので、ダウンロックのほうがよかったかな。
<参考>
※2015年2月12日「砂物・根魚・小型青物用ロッドとインプレ」
※2015年8月6日「ブルーカレント70 プラグスペシャル(BLC-70 Ti/PS)の比較インプレ」
※2016年4月10日「ロックバム(RB70CH-2)のインプレ」
※2019年1月29日「ハイドアウトハンターというロッド」
※2019年6月3日「初めてのハートランドロッド(6102MLFS-07)」
※2020年4月9日「2本目のエメラルダス ソルティスト エクストリーム」
※2021年3月29日「3本目のソルティスト エクストリーム」
※2021年9月24日「【APIA】Brute'HR HARBOR SWEEPER 77ML」
※2022年5月4日「【Ocean Ruler】ニアリッド NR-X86TP-L」
Posted by shin1979 at 23:58│Comments(0)
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