2019年12月05日
ラグゼ コーストライン EG-R(S86M-R)の比較インプレ
5年前に購入したラグゼ コーストライン EG-R S86M-Rについて、それなりに使い込んできたので、ここらでインプレを行いたい。
インプレ記事は2014年に書き始めて下書きしていた内容を加筆修正した。
すでにEG-Rシリーズは廃盤だが、中古市場でのインプレ需要もあるかもしれないので今更ながらアップしてみる。
2010年に購入して主に秋イカ中心に使ってきたバリアス84Mや、2011年末にオリムピックのキャンペーンで当選したヌーヴォカラマレッティービアンコ (GONCBS-792ML-SJ)もまだインプレをしていなかったので、この機会に比較を交えながらインプレを行ってみたい
まずは、EG-Rシリーズ共通の特徴(公式サイトより抜粋)。
「操作性に優れた軽量バランス設計。
負荷に対し素早く追従し、心地よく曲がるテーパーデザインブランクス設計。
曲がった状態からの復元スピードを最適化するため、中弾性グラファイトをコンポジット。
軽量バランス設計で投げやすさとアクション時のストレス軽減を実現。
ワンハンドでも軽快に操作できます。
ガイドにはMNST+LDB+YSGのオールシングルフットを採用。
バットガイドを大口径YSG-25に設定することで抜けがよく、安定した遠投性能を発揮します。
またティップ部に小径LDBガイドを採用し、糸絡みトラブルを大幅に軽減。
グリップ形状も握りやすくフィット感に優れています。」
次に、EG-R S86M-Rの基本スペック。
標準全長[ft/cm]:8'6''(259)
標準自重[g]:99
仕舞寸法[cm]:135
パワー:M
使用材料[%]:カーボン94.8/グラス5.2
継数[本]:2
適正エギ〔号〕:2-3.5
適正ライン[PE/号]:0.5-1.2
先径[mm]:1.6
元径[mm]:10
グリップ長[mm]:290
S86M-Rのモデルの特徴(公式サイトより抜粋)。
「ロッド全体にパワーが伝わりやすいレギュラーアクションモデルでワンハンドでも効率よく軽快に操作可能。トゥイッチでの連続ダート、ラインスラックを用いたジャークでのアクションコントロールがより繊細に実行できます。」
*****
なぜ今更2009年発売のロッドを購入したのかというと、購入時の記事でも書いたけど、LDBガイドのロッドが欲しかったから。
このガイドが搭載され始めた当初、バット部はLCガイドと組み合わせるのが一般的だった。
しかし、これまでの実釣経験上、バット部の糸絡みはほとんど生じたことがなく、もっぱらシャクリやルアー(餌木)交換のときに、ティップにPEラインが絡むことが多かった。
糸絡み自動解除機能を謳うKガイドは、バット部の糸絡みには対応しているが、ティップ部の絡みはLDBガイドほど解消されないことが、Kガイド搭載のさまざまなロッドを使ってきて実感した印象。
そこで、ティップ部にLDBガイドを搭載していながら、バット部には飛距離を犠牲にしない従来のYSGガイドを組み合わせたロッドとして、EG-Rを選択するに至る。
こうしたガイドセッティングは、もう1つの購入候補だったクリックスCN-86 senseの設計者も指摘しているところ。
春イカ中心で狙うのであれば、CN-86 senseのほうが3.5-4号クラスの餌木をしっかり振り切れそうだったが、自分は秋イカ中心なので、EG-R S86M-Rを選択した。
8.6ft.のレングスでロッド自重99gと、最新ロッドと遜色ない軽さも購入の決め手になった一因。
ロッド袋がかなりオシャレ 柔らかい伸縮性のある編み糸でできていて、
仕舞寸法135cmのロッドに対し、少し伸ばして包み込む感じで収納する。
ピースを分ける仕切りはないので、ロッドベルトで固定してから入れるか、入れた後にロッドカバーごとベルトで固定すると良い。
スペースには多少の余裕があるので、短めのロッドを同梱することも可能。
全体的には黒で統一されており、グリップ回りのリングにシルバー色が使われている程度。がまかつ色に溢れたEG1と比較すると、シンプルなデザインが際立っている。
バリアス84Mとの比較写真。
両ロッドとも自分好みのダウンロックリールシートで緩みは気にならない
バリアスのガイドが8.4ft.で10個あるのに対して、
EG-Rは8.6ft.でガイド数は9個。
バリアスは全体的に張りのあるロッドだが、それに対してEG-Rは素振りでもわかるぐらい、ティップ部に柔軟性がある。
しかし、だるい感じではなく、ブレの収束は早い。
両ロッドの一番の違いは、グリップの長さ。
上がバリアスで、下がEG-R。
8.6ft.のEG-Rのほうがグリップが短いので、有効レングスはさらに上。
しかし8.6ft.の全長であれば、ポータブルロッドケース140Rに収まって持ち運びもし易いし、サーフエギングでも使い易い。
ロッド全体の調子としては、スラックジャーク向けに作られたヌーヴォカラマレッティービアンコ (GONCBS-792ML-SJ)に似ているが、EG-R S86M-Rのほうがレングスがある分、たわみを活かしたキャストが可能で、バットガイドの口径も大きいので2500-C3000番手のリールとの相性が良く、飛距離も上回る。
現在はEG-Rの後継として、同じステンレスフレームのLDBガイドを搭載し、カーボンシートにTORAYCA(R)T1100Gとナノアロイを採用したラグゼ EGRRが登場しているが、EG-Rが2万円台半ばだったのに対し、実売価格は約1万円高くなっている。
EG-Rシリーズ末期には半額以上で入手することもできたので、現行モデルも数年待てば安く入手できる可能性大
10年前のロッドではあるが、最近のロッドでは珍しいレギュラーテーパーのロッド。
ビシバシと激しいシャクリよりも、スラックジャークで楽にシャクるのが向いている。
ガイド数やテーパーの違いからか、感度はバリアス84Mのほうが優れているので、ナイトゲームや他魚種狙いではバリアスを使うことが多い。
サーフエギングや遠投したいポイントではS86M-Rを使い、春イカシーズンにはS82H-Fを使い分けて、時々気分転換にベイトエギングを楽しんでいるのがここ数年の自身のエギングスタイル。
今年はRGガイドを体感するために昨年購入したガホウジン92を売却。
今年衝動買いした限定モデルのエメラルダスMX 85MLMも集中的に使った後、売却。
当面はエギングロッドを買うことはないと思っていたが、1万円以下で数年前のハイエンドロッドの入手に成功したので、また使い込んでから比較インプレを行いたい。
<参考>
※2015年2月12日「砂物・根魚・小型青物用ロッドとインプレ」
※2019年8月17日「エメラルダスMX 85MLM NTのファーストインプレッション」
※2019年12月8日「ブリゲイドグレイスC・N・T導入」
※2020年4月9日「2本目のエメラルダス ソルティスト エクストリーム」
インプレ記事は2014年に書き始めて下書きしていた内容を加筆修正した。
すでにEG-Rシリーズは廃盤だが、中古市場でのインプレ需要もあるかもしれないので今更ながらアップしてみる。
2010年に購入して主に秋イカ中心に使ってきたバリアス84Mや、2011年末にオリムピックのキャンペーンで当選したヌーヴォカラマレッティービアンコ (GONCBS-792ML-SJ)もまだインプレをしていなかったので、この機会に比較を交えながらインプレを行ってみたい
まずは、EG-Rシリーズ共通の特徴(公式サイトより抜粋)。
「操作性に優れた軽量バランス設計。
負荷に対し素早く追従し、心地よく曲がるテーパーデザインブランクス設計。
曲がった状態からの復元スピードを最適化するため、中弾性グラファイトをコンポジット。
軽量バランス設計で投げやすさとアクション時のストレス軽減を実現。
ワンハンドでも軽快に操作できます。
ガイドにはMNST+LDB+YSGのオールシングルフットを採用。
バットガイドを大口径YSG-25に設定することで抜けがよく、安定した遠投性能を発揮します。
またティップ部に小径LDBガイドを採用し、糸絡みトラブルを大幅に軽減。
グリップ形状も握りやすくフィット感に優れています。」
次に、EG-R S86M-Rの基本スペック。
標準全長[ft/cm]:8'6''(259)
標準自重[g]:99
仕舞寸法[cm]:135
パワー:M
使用材料[%]:カーボン94.8/グラス5.2
継数[本]:2
適正エギ〔号〕:2-3.5
適正ライン[PE/号]:0.5-1.2
先径[mm]:1.6
元径[mm]:10
グリップ長[mm]:290
S86M-Rのモデルの特徴(公式サイトより抜粋)。
「ロッド全体にパワーが伝わりやすいレギュラーアクションモデルでワンハンドでも効率よく軽快に操作可能。トゥイッチでの連続ダート、ラインスラックを用いたジャークでのアクションコントロールがより繊細に実行できます。」
*****
なぜ今更2009年発売のロッドを購入したのかというと、購入時の記事でも書いたけど、LDBガイドのロッドが欲しかったから。
このガイドが搭載され始めた当初、バット部はLCガイドと組み合わせるのが一般的だった。
しかし、これまでの実釣経験上、バット部の糸絡みはほとんど生じたことがなく、もっぱらシャクリやルアー(餌木)交換のときに、ティップにPEラインが絡むことが多かった。
糸絡み自動解除機能を謳うKガイドは、バット部の糸絡みには対応しているが、ティップ部の絡みはLDBガイドほど解消されないことが、Kガイド搭載のさまざまなロッドを使ってきて実感した印象。
そこで、ティップ部にLDBガイドを搭載していながら、バット部には飛距離を犠牲にしない従来のYSGガイドを組み合わせたロッドとして、EG-Rを選択するに至る。
こうしたガイドセッティングは、もう1つの購入候補だったクリックスCN-86 senseの設計者も指摘しているところ。
春イカ中心で狙うのであれば、CN-86 senseのほうが3.5-4号クラスの餌木をしっかり振り切れそうだったが、自分は秋イカ中心なので、EG-R S86M-Rを選択した。
8.6ft.のレングスでロッド自重99gと、最新ロッドと遜色ない軽さも購入の決め手になった一因。
ロッド袋がかなりオシャレ 柔らかい伸縮性のある編み糸でできていて、
仕舞寸法135cmのロッドに対し、少し伸ばして包み込む感じで収納する。
ピースを分ける仕切りはないので、ロッドベルトで固定してから入れるか、入れた後にロッドカバーごとベルトで固定すると良い。
スペースには多少の余裕があるので、短めのロッドを同梱することも可能。
全体的には黒で統一されており、グリップ回りのリングにシルバー色が使われている程度。がまかつ色に溢れたEG1と比較すると、シンプルなデザインが際立っている。
バリアス84Mとの比較写真。
両ロッドとも自分好みのダウンロックリールシートで緩みは気にならない
バリアスのガイドが8.4ft.で10個あるのに対して、
EG-Rは8.6ft.でガイド数は9個。
バリアスは全体的に張りのあるロッドだが、それに対してEG-Rは素振りでもわかるぐらい、ティップ部に柔軟性がある。
しかし、だるい感じではなく、ブレの収束は早い。
両ロッドの一番の違いは、グリップの長さ。
上がバリアスで、下がEG-R。
8.6ft.のEG-Rのほうがグリップが短いので、有効レングスはさらに上。
しかし8.6ft.の全長であれば、ポータブルロッドケース140Rに収まって持ち運びもし易いし、サーフエギングでも使い易い。
ロッド全体の調子としては、スラックジャーク向けに作られたヌーヴォカラマレッティービアンコ (GONCBS-792ML-SJ)に似ているが、EG-R S86M-Rのほうがレングスがある分、たわみを活かしたキャストが可能で、バットガイドの口径も大きいので2500-C3000番手のリールとの相性が良く、飛距離も上回る。
現在はEG-Rの後継として、同じステンレスフレームのLDBガイドを搭載し、カーボンシートにTORAYCA(R)T1100Gとナノアロイを採用したラグゼ EGRRが登場しているが、EG-Rが2万円台半ばだったのに対し、実売価格は約1万円高くなっている。
EG-Rシリーズ末期には半額以上で入手することもできたので、現行モデルも数年待てば安く入手できる可能性大
10年前のロッドではあるが、最近のロッドでは珍しいレギュラーテーパーのロッド。
ビシバシと激しいシャクリよりも、スラックジャークで楽にシャクるのが向いている。
ガイド数やテーパーの違いからか、感度はバリアス84Mのほうが優れているので、ナイトゲームや他魚種狙いではバリアスを使うことが多い。
サーフエギングや遠投したいポイントではS86M-Rを使い、春イカシーズンにはS82H-Fを使い分けて、時々気分転換にベイトエギングを楽しんでいるのがここ数年の自身のエギングスタイル。
今年はRGガイドを体感するために昨年購入したガホウジン92を売却。
今年衝動買いした限定モデルのエメラルダスMX 85MLMも集中的に使った後、売却。
当面はエギングロッドを買うことはないと思っていたが、1万円以下で数年前のハイエンドロッドの入手に成功したので、また使い込んでから比較インプレを行いたい。
<参考>
※2015年2月12日「砂物・根魚・小型青物用ロッドとインプレ」
※2019年8月17日「エメラルダスMX 85MLM NTのファーストインプレッション」
※2019年12月8日「ブリゲイドグレイスC・N・T導入」
※2020年4月9日「2本目のエメラルダス ソルティスト エクストリーム」
Posted by shin1979 at 12:30│Comments(0)
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