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2018年09月13日

北海道で帰宅困難者に・・・

前回の楽しい食べ歩き記事から一転し、今回は被災編。
ちょうど1週間前の地震発生時の時刻で記事をタイマーアップシーッ

6日午前中には空港に移動する予定だったので早めに眠っていたら、午前3時過ぎに突然の揺れで起こされたビックリ

室内の電気は消えて非常灯が点灯したけど、それも6時頃の余震で消えてホテル内は真っ暗に。
場所的に札幌市北区だったので、震度4から5といったところ。
北海道内の電力を供給する発電所のあるエリアが震度6強や7だったようなので、当初は北海道全域が停電状態にガーン

北海道で帰宅困難者に・・・すでに欠航の情報がウェブで出ていて空港へのアクセスも途絶えていたが、ホテルのチェックアウト時刻まで情報収集に出かけた。
外に出てみると、よく震災時の映像で見た光景が汗
午前3時8分に電気が止まったらしい。
札幌駅周辺の大きな道路も信号機が消えていて、車も人も慎重に進む。

この日は空港も終日閉鎖されたようなので、もう1泊するしかない。
しかし残念ながらチェックアウト日だったので延泊しようとするが、すでに予約で一杯とのことタラ~
ホテル側も停電のため予約システムが確認できないので、キャンセル数の把握ができない様子。

これまで泊まっていたホテルを出てしまうと野宿を余儀なくされるので、ホテルに荷物を預けてロビーに待機し、キャンセル待ちをすることに。

北海道で帰宅困難者に・・・水道も止まっていてホテルのトイレは使えないので、公衆トイレに行くついでに買い出し。
電気が使えないので休業していたり、野外店舗で現金決済で販売している店もあった。
コンビニには行列ができていたので、空いていたイオン系スーパーで購入。

キャラメルの糖分と高カロリーは非常時の空腹しのぎにはとても役に立った。
梅干しはクエン酸による疲労回復と塩分補給のため。

カップラーメン類はお湯が使えないし、パンは水分補給が必要だし、そもそもトイレが使えないのでお腹に影響の少なそうな品を選んだらこの2つになった。
計算しやすくするためだろうけど、いずれも1個100円で提供してくれた。

その後、17時過ぎにようやくキャンセル数の見通しが立ったようで、キャンセル待ち希望者に対して部屋が用意された。
しかし相変わらず電気が止まっていて、電動ポンプで水をくみ上げるので浴室もトイレも使えない状態タラ~
それでも駅や地下街で寝転がるよりはマシなので、通常より安い料金で部屋を提供してもらった。

北海道で帰宅困難者に・・・6日の部屋を確保できたので、食料の調達のために南下する。
写真は、大通公園のテレビ塔付近。
周囲のビルの電気が消えていて、散策時と比べて街の雰囲気が一変汗
街中なのに懐中電灯がないと歩くのが難しい場所もあった。


北海道で帰宅困難者に・・・北海道で帰宅困難者に・・・土産物を買いに出かけた狸小路商店街が一面真っ暗にビックリ 賑やかだった商店街の面影はない。
車のヘッドライトが見えるのは、有志が大型ラジオを車に載せて、通行人に災害情報を流していた。
これは旅行者にとっても有り難かった。

北海道で帰宅困難者に・・・札幌方面中央警察署の建物は非常用電源のおかげか、明かりがある。
繁華街の信号機は完全に停止しているので、警察官が総出で夜間の交通整理を行っていた。



北海道で帰宅困難者に・・・北海道庁の前の赤れんがテラスも非常用電源だろうか。
電光掲示板には避難所情報が掲示されていた。
スマホの充電を受け付けるコーナーもあり、長蛇の列ができていた。



北海道で帰宅困難者に・・・札幌駅南口前の様子。ここは信号が生きていた。
周囲のビルも照明が点いているビルもあるが、前日と比べると寂しい様子。
停電の影響がないビルもあったが、ほんのごく一部。
飲食店の店主が炊き出しのようなこともしていた。
停電を免れた飲食店では、充電OKの表示も。

北海道で帰宅困難者に・・・地震当日は、JR北海道は全路線運休。
したがって札幌駅の改札内も、こんな感じで入構不可。
駅構内には横になったり座り込む人で溢れていた。
結局、食料を調達できるお店が開いておらず、自分は前日に購入していたお菓子類もあったのでホテルへ帰還。

しかし部屋に戻っても真っ暗で何もできないし、帰りの航空券を手配するにはスマホとノートPCのバッテリーが命綱なので、20時頃に就寝。
基地局の予備電源もなくなったのか、地震発生初日の午後には次第にネットにも繋がらなくなったので、通信は諦めてバッテリーを温存するのも大事。

空腹で何度も目が覚めてはキャラメルやお菓子を食べながら時間を過ごし、明るくなってきた頃、チェックアウト前にJRの運行情報を得るため、駅へ繰り出す。

北海道で帰宅困難者に・・・ホテルを出て、公衆トイレに向かう途中で目にしたのは、ガソリンスタンドで給油を待つ長蛇の車列ビックリ
写真はほんの一部で、実際には数十台が列をなしていた。
駅へ向かうと、7日午前中まで全路線運休が決まっていて、午後からの運行も未確定とのこと。

とりあえずいったんチェックアウトし、大きな荷物だけ預けてキャンセル待ちの申し込みもした上で、充電のために中心部に向かう。

北海道で帰宅困難者に・・・すると札幌駅構内で、昨日はなかったJRタワーによる無料充電コーナーが開設されていたキラキラ
しかも昨日の赤れんがテラスは充電時間が5分限定だったのに対し、ここは時間無制限だった。


北海道で帰宅困難者に・・・自分のノートパソコンはACケーブルでスマホの急速充電もできるタイプなので、早速充電させてもらう。
スマホの電源をオフにしてから充電した方が早く終わるのに、みんなオンにしながら長時間待っていたのには驚いた。


充電が終わる頃、午後からは新千歳空港に向かう路線のみ動き始めた黄色い星
これで空港へのアクセスルートは確保できた。
地震のあった日の早朝、まだ混んでいない時間帯に空港までのタクシー料金を尋ねたら、1万5千円ぐらいと言われたので、JRが動き出すのを待っていた。
バスは信号機が点灯しないので運休が続いていた様子。

帰りのチケットをまだ確保しなかったのは、空港の閉鎖状況とJRの運行状況次第だったから。
充電も完了したし、これで帰りの航空券を確保することに集中できるアップ
早い時間に航空券を振り替えていた人は、大混雑の中で空港への移動を余儀なくされたようだ。

北海道で帰宅困難者に・・・一安心したらお腹が空いて、2日ぶりのまともな食事キラキラ
停電で閉まっている店が多い中、かろうじて停電を免れた札幌駅近くにあるコーヒー専門店ムッシュのカレー(珈琲付きで600円)。
居心地の良い昔ながらの喫茶店で、珈琲も美味しかったニコニコ
AC電源の使用も許可していただいたので、ここで航空券確保に精を出す。

2日目の午後になると基地局の電気は回復したのか、通信環境が復活ピンクの星

当初はJAL便だったので振り替えを試みていたが、空きが出てもすぐに埋まってしまう状態汗
とりあえず9日の便は確保できたけど、札幌の宿が確保できないので8日の空きが出るまでネット上で検索を繰り返す。

ANAの会員でもあるので、JALを払い戻してANA便で帰ることも想定して予約を入れたりした。
10日に東京で用務があるので羽田に行き、そのまま東京に滞在する選択肢も検討する。
あるいは伊丹や中部、岡山や徳島などへ向かう便も検索してみる。

ようやく8日の朝一に新千歳~羽田~高松に乗り継げるJAL便が確保できたテヘッ
7日中の北海道脱出は不可能だと思っていたので、考えられうる中では最良の選択肢。
目当てのフライトが確保できたので、それまで予約で確保していた便はすべて開放。

航空券入手のコツとしては、予約したけど購入期限が過ぎたり、予約取り消しをする人が出るので、諦めずに根気強く検索を続けてみるのが大事。

7日の宿も検索してみるが、一瞬空きが出たと思ったらすぐに埋まるのでもう諦めて、夜に空港へ移動して、空港内で一泊することにした。
そして札幌駅へ向かい、1時間後の快速の指定席券と乗車券を購入し、荷物を受け取りにホテルへ戻る。

北海道で帰宅困難者に・・・途中の居酒屋で定食650円の表示が目にとまり、空腹だったのでそのまま店内へ。地震の影響で食材の入荷がなく定食のみの営業とのこと。
ご飯は1パイおかわりできて、蟹足入りの汁物もおかわり自由だったけど、胃腸のことを考えて自重。
時間があればおかわりしてじっくり味わいたいぐらい美味しかった。

地元のお酒も豊富だったので飲みたかったけど、すでに切符を購入していたので食事のみで切り上げる。

ホテルに戻ったら、ホテルを含めて周囲はまだ停電していた。
荷物を受け取って札幌駅へ。

北海道で帰宅困難者に・・・北海道で帰宅困難者に・・・行きに乗るつもりだったけどすっかり忘れていた快速エアポートの指定席(uシート)を購入テヘッ
チケットレス化はされていないけど、各座席にチケットホルダーが常備。
新千歳空港まで快適な列車の旅だった。

空港到着後は、寝床を確保するため場所探し。
この日は毛布を配布していて、毛布を敷いて床に横になる人もいたけど、自分は座席で横になることにした。
節電のためなのかエアコンも効いておらず、暑くて眠れないので本を読んだりブログを執筆汗

翌朝、6時30分にカウンターがオープンするので、少し並んで無事に搭乗券をGetキラキラ
ここに至るまでは長い道のりだった。

まだ搭乗まで3時間ぐらい余裕があるので、空港内のショップを見て回ろうと思っていたら、やはり地震の影響で休業ダウン
買いたかったお土産も買えず、北海道最後の食事に行きたかったラーメン屋の訪問も断念ガーン

それでもチケットは入手できたし、これでスムーズに高松に帰れると思ったら、羽田行きの到着が遅れて高松行きの乗り継ぎ便に間に合わず、1便遅れて高松に向かうことに汗
高松付近は悪天候で伊丹空港着か羽田に引き返す可能性もあるというアナウンスだったが、幸い到着時には雨が上がっていてようやく香川に戻ってこれたニコニコ

しかし今回、朝一の便の出発で荷物も多かったので、空港行きのリムジンバスではなく自家用車で移動して空港の駐車場に停めていたら、地震の影響で戻ってこられず駐車料金が5200円にガーン

***

実際に被災して帰宅困難状態に陥った経験から、土地勘や人脈もない旅行者はあまりにも無力だというのがわかった。
自分は電気や水道が使えなくても野宿よりはマシだと思い、チェックアウト後もホテルにとどまったけど、避難所に行こうにもその場所がわからない(小学校の名前を言われても辿り着けない)ので、避難自体が難しい。
結局、多くの旅行者は駅や地下街で寝泊まりすることになるが、それだと体力や精神力の消耗が激しい。
海外からの旅行者にとっては言葉の壁もあって不安な日々だっただろう。

無料充電施設の利用や厚意で電源を貸してくれたお店もあって、スマホやノートPCのバッテリーが回復したのでかなり精神的には楽になったが、電源供給が絶たれると情報収集もできないし帰りの航空券の予約にも苦労するので、被災した旅行者にとってはこれが命綱。

大規模停電になると食料や飲料を買おうにも、電子マネーやクレジットカード類は一切使えない。
普段はキャッシュレスの利便性を享受しているが、非常事態に備えて手元に一定の現金を残しておくのは大事だと思った。

幸運にも自分は何とか北海道を脱出して自宅に戻り、日常生活に復帰できたが、現地の被災者は、より困難な状況に直面しているだろう。
自分が宿泊していたホテルやその周囲の区画がそうだったように、報道で「ほぼ復旧」という表現がなされると一般的には楽観視しがちだけど、「ほぼ」に該当せずライフラインが寸断されたままの地域も実際にはあり、まだまだ支援が必要なことを知って欲しいと思った。

今回は9月上旬の過ごしやすい気候だったから助かったものの、もしさっぽろ雪まつりのシーズンに地震と停電が起こっていたら、道外からの旅行者の多くが犠牲になっていたかもしれない。

四国在住者としては、今回の被災経験を南海トラフ大地震に備える良い教訓にしたい。

<参考>
※2021年3月11日「いざという時のためのモバイルバッテリー





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